受験を通じて身につける知識は実生活でほぼ役に立たない!
特に中学生になれば、嫌でも全員が進路について考え、卒業後どうするかを考えて行動しなければなりません。
人によっては中学受験など、高校受験よりも以前に受験を経験した人もいるかもしれませんが、高校受験が初めての受験経験だ、という人も決して珍しくはありません。
実際僕も高校受験が初めてでした。
そして行きたい高校、興味のある高校が見つかったのは、中3の夏が過ぎてからでした。
かなり遅かったと思います。
そこからはがむしゃらに受験に必要な教科への勉強を熱心に頑張りました。
しかし、残念ながらその時頑張って覚えた知識のほとんどを忘れてしまっています。
実生活では不要と言っても良い知識が大半だったからです。
数学においては正直ある程度の計算力や時計の見方など、小学生で学習する基礎知識がきちんと身につけば、生活する上で特段困ることはありません。
複雑な空間図形や関数の知識を身につけても実際の生活でアウトプットする場面は皆無です。
国語も文学に親しむ、という点ではもちろん有意義ですが、古文や漢文、いわゆる昔の文学を学んでそれを実生活に活かそうにも、そのような場面はありません。
理科で複雑な化学式やその理論を学んでも、正直それを活かす場面もなければ身についていなくて困る、といったこともありません。
社会で一生縁がなさそうな国や地域に関する知識を身につけても、さほど役に立つ場面はありません。
(個人的に、社会の「公民」で学習する知識は非常に有意義だと思っています)
このように考えると、勉強する意味が分からない、という子どもが増えるのも無理はありません。
受験に勉強が採用される理由、その一つは「平等」だから!
ではなぜ勉強が必要なのか、まずその一つが、多くの人にとって「平等」だからです。
皆さんの回りで、サッカーが好きな人や、ピアノが好きな人は思い当たると思います。
絶対にありえないことですが、こうしたものを万人が受ける受験に組み入れると、不平等が生じます。
サッカーやピアノが好きな人は必ず一定数いるので、好きな人にとっては有利で、苦手で不得意、もしくは嫌いな人にとっては不利になってしまうからです。
しかしこれが勉強だとどうでしょう。
皆さんの身の回りで、3度の飯よりも勉強が好き、というくらい勉強が好きで仕方ないという人は珍しいのではないでしょうか。
実際僕もこれまで何千人と指導してきましたが、その中で勉強が大好き、と公言していた生徒は一人しかいません。
つまり、「好きだから」勉強をするのではなく、「必要だから仕方なく」勉強する、というマインドの人がほとんどなのです。
おそらく世の中から受験というものが消えてなくなれば、義務教育の内容を受験レベルまで引き上げるような努力をする人は激減するはずです。
本当は好きなことではないからです。
勉強が得意な人もいれば不得意な人もいますが、得意な人も必要がなければ取り組む人は少ないでしょう。
そうなればいくら得意でもその得意を伸ばすことは難しくなります。
そう考えると、受験で「勉強」を採用というのは非常によくできた仕組みだと思います。
勉強を通じて身につけること、その一つは「忍耐力」!
今は学歴は関係がない社会だと言われています。
この意見には私も賛同できます。
しかし学歴が全く関係ないと言えないとも思っています。
何度も繰り返しますが、確かに受験で身につけた知識は実生活でほぼ役に立ちません。
実生活で役に立たないということは、よほどの専門職でも無い限り、仕事や社会で使うこともありません。
しかし受験を通じて身につけた忍耐力は、必ずどんな時にでも役立ちます。
まず、受験は時に「孤独や不安」との戦いです。
いくら頑張っても成績が上がらない
志望校に学力が追いつかない
本当にうまくいくのか不安だ
このやり方で合っているのか、努力の方向性は果たして本当に正しいのか
などなど。
一生懸命頑張っている人ほどその分課題や問題点が数多く見つかるので、頑張るほど不安になる人はたくさんいます。
挫けそうになりながらも受験期から逃げずに最後まで向き合ったという経験こそが尊いのです。
結果、学歴が高ければ高い人ほど、「それだけ多くの人が好きではない勉強と長く向き合えた人」と評価されるのです。
社会では厳しいことや困難なことの連続です。
目を背けたくなるような事象と対峙した時に、きちんとその事象と向き合えるかどうかなど、社会で必要となる素養はたくさんあります。
実際どれだけ有能な人であっても、困難に向き合えないような人は重宝されません。
少しでも不都合なことが起こった時に逃げられては、会社としても困ってしまいます。
逆にどれだけ鈍くさくで要領が悪くても、その困難としっかり向き合い、素直に改善の努力ができる人は、評価されるまで時間がかかるかもしれませんが、必ずその頑張りが報われる時がきます。(僕は完全にこういうタイプでした笑同期の中で、誰よりも鈍くさく、みじめな経験をいっぱいしました。)
そして最も大切なこと、それは「学ぶ力」を、身につけること!
勉強の中で、「学力」という言葉は頻繁に耳にします。
では学力とは何なのでしょうか。
文字通り、「学ぶ力」です。
これも実生活や社会のどんな場面でも必要になります。
会社での昇進のために、TOEICで○○点以上取らなければならない。
簿記で○級以上の資格が必要。
ステップアップのために、FP○級を取得しておきたい。
など、このような実用性の高い資格検定の対策でも、必要になるのはそれを身につけるやり方、方法です。
それを勉強を通じて身につけることができるのです。
例えば数学で分からない、難しい問題と対峙した時、皆さんはどうやって解決しますか?
参考書を読み直して理解できるように努める、他の参考書を探してみる、数学が得意な友人に教えてもらう、先生に教えてもらう、諦める。。。。など、解決のためにとれる行動は数多くあります。
あの手この手を使って何とか解決する、この解決できたことが達成感や自分への自信につながることもあるでしょう。
そして何より、「どうやってできないことをできるようにするか」という手法を身につけることが何より重要なのです。
これが受験後も必要な知識を身につける時に、重宝されるのです。
また、受験でその学校の「傾向や対策」を予め知って行動することが大切なのと同じで、検定や資格についても事前準備が非常に大切になります。
例えば先ほど例にあげたFP検定などは、ほぼ丸暗記です。
丸暗記が必要な勉強内容で真っ先に思いつくのは社会ですよね。
僕も学生時代、一問一答形式で用語などを覚えるのは得意でした。
つまり傾向が分かれば、社会で用語を身につけるのと同じ勉強の進め方でいこうと、対策することができるのです。
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勉強をとことん避けて大人になることももちろん可能です。
別の何かでこの「学ぶ力」が身についていれば問題ありませんが、そうでない人が大人になって初めて必要に駆られて勉強を始めるとなると、色んな意味で苦労することになるでしょう。
何よりも「学ぶ力」を活かしてたくさんの物事を吸収して知見が広がると、それだけで人生は豊かになるはずです。
まとめ
勉強は、身につけた知識そのものが重要なのではなく、その知識を「どう身につけたのか?」といった過程の部分が重要なのです。
勉強内容に意味を見出せない時は、ぜひ今日の記事を参考にしてみて下さい。
僕もまだまだ勉強中の身です。
一緒に頑張っていきましょう!
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