明確な目標がなければ何をしたらいいか分からない!
算数で三角形の面積に関する問題が分からない生徒がいる。
その生徒になぜ分からないのか理由を聞いてみると、面積を求めることに必要な公式を覚えていないことが分かった。
当たり前だが、公式を覚えていないのに面積を求めることは不可能だ。
しかし不思議なもので、言われないと求められない理由が公式を覚えられていないから、ということに気付けない。
逆に言えば、公式さえ覚えれば絶対に答えは出せるということだ。
その点で、学生時代の勉強はビジネスに比べると簡単だと言われる。
どんな難解な問題であったとしても、正しい解法でその通りにやれば、必ず答えは一つと決まっている。
算数の問題としては、1+1=2以外の答えはあり得ない。
この原理原則を、勉強以外の事象で応用できない人は非常に多い。
例えば事業を発展させたい、という目標があったとする。
何を以て発展なのか。
売り上げを伸ばすことなのか、顧客を増やすことなのか、離職率を減らすことなのか。
もし売り上げを伸ばすことを目標にするなら、その売り上げの目標の金額は?
顧客を何名にまで増やすことが目標なのか?
離職率を何パーセントに抑えることが目標なのか?
こういった細かなことに即答できる人がどれだけいるだろうか。
僕の経験上、こうしたことに即答できる人は、数字に基づいて物事を考え、行動しているので、成果を出せる可能性が高い。
そしてその指標に基づいて様々な施策を試すので、色んな引き出しを持っている。
しかしこうした数字に基づいた考え方をしない人は感情ベースで物事を考え、根性論で行動するので、頑張っているように見えて成果は芳しくない、というケースが非常に多い。
頑張っていないというよりは、頑張る方向生を誤っている可能性が高い典型例だ。
だから教え子の小中学生には、常に後から振り返った時にきちんと明確に達成できたかどうか分かる目標を立てるように指導している。
例えば冬休みの目標を考えさせる時、「英語の勉強を頑張る」という目標を立てた生徒がいるとする。
これは具体的な目標とは言えない。
何を以て頑張ったとするのかの定義が分からないからだ。
ではこれを、「毎日必ず英語を2時間勉強する」と変えてはどうだろう。
1日2時間の勉強を毎日欠かさず冬休みを終えたら「目標達成」
1日でも2時間の勉強ができなければ、「目標未達成」
誰から見ても公平に分かる結果と言える。
他にも、授業の小テストで、毎回満点をとる、などでもいい。
毎回満点なら「目標達成」
一回でも満点をとれなかったら「目標未達成」だ。
さらにこの毎回満点をとるという目標であれば、それを達成するためのさらに具体的な「計画」wp立てることができる。
毎回満点をとる→そのためには家に帰って必ずすぐに30分復習する→テスト前にもう一度見直す・・・といった具合だ。
具体的な数値目標を立て、達成するにはどうするかを考えることによって、より明確な行動計画を立てることができる。
結果を出す人間は、こうしたことを当たり前のように実践している。
頑張っているようで結果ふが出ない人はその時々でやることを気分で決めてしまっている可能性が高い。
大きな目標→小さな目標で、やることを細分化!
これはビジネスでも言えることだ。
1ヶ月後に売り上げ○○○万を達成したい。
そのためには顧客を増やす必要がある。
顧客を増やすために、紹介喚起を促す。
紹介喚起を加速させるために、紹介してもらえるような内部充実を目指す。
その内部充実を達成するため・・・
という具合に、どんどん目標を上から下に下ろしていきながら、やるべきことを細分化し、行動する。
この積み重ねでもちろんうまくいくこともあれば、外れることもある。
外れることは、どんどんやるべきことから外し、うまくいったことは再現性の高いノウハウとしてストックしていく。
この泥臭いことを続けることで、うまくいくためのマニュアルが出来上がり、ようやく効率化を図れる。
うまくいくかどうかを知るためにも、やはり行動することが非常に大切となる。
こうしたことを考えて行うから、一つ一つの点が線になる。
その時々の気分でやることをやっている内は、毎回点を打つだけで、打った点が線になることはない。
まとめ
行動の因数分解はとても大切だ。
頑張っているつもりなのに思うようにいかない人は、まず一つ一つの行動が点となり、「線」になっているかを考えてみてほしい。
もしそうなっていないなら、今一度大きな目標を振り返り、それを達成するための行動計画をいくつか出してみてほしい。
さらにそれらを達成するための行動施策を考えてみてほしい。
必ず解決の糸口が見つかるはずだ。
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