自分に甘い人ほど自己評価も甘い!
僕が中学生の時、テスト前になると決まって親から勉強の進捗具合を聞かれていた。
実際テスト前になると、なんだかんだでテスト勉強にはちゃんと励んでいたし、1週間前には1日4~5時間は勉強していたと思う。
しかし要領が悪く、得意な英語以外は本当に散々な点数だった。
テストの点数を見せるたび、母親からこっぴどく怒られた。
「本当にちゃんと勉強していたのか?」と問われるたび、反抗心を剥き出しにしていた。
先にも述べたように、なんだかんだで机には向かっていたし、勉強に向き合う時間に関してだけ言えば決してサボっているつもりはなかったからだ。
また、当時はまだ思慮が浅い中学生だったということもあり、自分の中では本当に頑張っているつもりでいた。
身についているかどうかが大切なのに、机に向かっている自分は偉い。
勉強に取り組んでいること自体が偉いのだと勘違いしていた。
今思えば、自分は頑張っていなかったのではなく、頑張る方向性を間違えていた。
泳ぎを上達させたいのに、海ではなく山に行っても仕方が無い。
自分はできないことをできるようにするためにはどうすればいいのか、という基本的な考え方ができていなかった。
また、4~5時間勉強していれば頑張っている、という定義にも根拠はなかった。
頑張っている人の中にはもっとやっている人だっている。
少なくとも結果が出ない内の努力は、まだ努力とは呼べない。
結果がついてくる前に「自分は頑張っている」と認めてしまっている内に、それ以上の努力をすることを放棄してしまっていた。
自分への評価が厳しい人からの意見に聞き耳を立てる!
親から怒られてばかりだった当時はかなりのストレスを抱えていた。
親は自分のことを何も分かってくれていないと思っていた。
しかし、自分が大人になり、教育者になったことで、自分と同じような状況になる子どもがとても多いことに気づいた。
教育する立場になり、自分が子どもの時と同じような子どもと接するようになり、そしてそんな親御さんの思いを電話や面談等で聞く機会が増えるにつれ、ようやく自分も親の思いが理解できるようになった。
親にとって子どもは命より大切な存在だ。
口では厳しいことを言っても、それはやはり自分の子どもが将来困ることがないよう、たくましく成長してほしい、欠点を一つでも直してほしいという不安と期待の表れであるのだ。
だからこそ最も身近な存在である親からの目線や評価が最も厳しい。
簡単に褒めたり認めてくれたりする存在ではない。
でも実際親の子どもへの指摘は大体的を射ていることが多い。
子どもが頑張っているとは言いつつも、それを認めない親の話を聞くと、確かに第三者から見てもその子にはまだまだ頑張る余地があると感じることがほとんどだ。
そもそもまだ未熟な子どもたちの中で、自発的に大人が驚くような努力ができる子は決して多くはない。
逆に言うと、親が認める子どもの頑張りは本物だ。
数年前、教え子の中に、志望校に受かりたい一心で毎日夜中の2時まで勉強している生徒がいた。
学校が終わると即塾の自習室に直行し、夕食時に合わせてその子の母親が毎日弁当を届けてくれた。
親は頑張る子どもを褒める以上に、子どもの体調を心配していた。
親が心配するくらいの頑張りを見せて、初めて誰の目から見ても「頑張っている」という領域に達したと考えてもいいのかもしれない。
余談だが、中学の時に鈍くさくてなかなか結果に表れなかった私も高校生になってから幾分か要領をつかめるようになり、定期テストでもそこそこの点数を各教科で出すことができるようになっていた。
何よりも自分が決めたことはどれだけ時間がかかってもやり抜くという習慣が身についたおかげで、テスト前はよく朝方の4時くらいに起きて早朝に勉強をすることもあった。
たまたまその時起きてきた父親がそんな私の様子を見て、「よく頑張ってるな」と褒めてくれたことを今でも覚えている。
ある意味、親が褒めてくれるまで頑張ったことに関しては、相応の成果が表れると言い換えられるかもしれない。
やり方が正しいのかの検証も必要!
もちろんただがむしゃらにやればいいというわけではない。
残念ながらいたずらに時間を費やすだけで何でも結果につながるほど世の中そんなに甘くはない。
練習は嘘をつかない、努力は必ず報われる、という言葉があるが、よく考えてやらないと練習は平気で嘘をつくし、努力も方向性を誤れば、思うような結果は出ないだろう。
サッカーを上達させたいのに、野球の練習をしたってサッカーは上達しない。
勉強でも、苦手な数学をできるようにしたいのに、気づけば得意な英語の勉強に時間の大半を使ったりしていないだろうか。(中学時代の僕はこんな感じだった汗)
ここでは話が逸れるので深掘りはしないが、「親から認めてもらう頑張りができているか?」+「やり方の検証」を軸にしていけば、必ず成果は出ると確信している。
まとめ
自分では頑張っているつもりのことに関し、他人から「頑張っていない」というような言われ方をするとムッとするが、そんな時ほど自分にはまだ頑張れる余地がある、伸びしろがあると考えた方がよっぽど有益だ。
ぜひこんな前向きなマインドに切り替えて、目の前の難題に挑みたいものだ。
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