インプットで終わっては意味がない!
若い頃は、仕事に少しでも役立てようと、たくさんの本を読んでいた。
教育関連の本を中心に、書店で気になった本や先輩から薦められた本を片っ端から購入し、通勤途中の電車内や、休日にカフェに行って読みあさっていた。
その分知識も身につき、目からウロコとなった著書も多々あった。
新しい知識が増えるたびに満足し、その分自分のスキルも上がったような気がしていた。
しかしある時気づく。
知識は確かに増えたが、実際のスキルはほとんど変わっていないことに。。。
ふとその時に気づいたことは、得た知識を使って全く行動に移せておらず、せっかくの知識を全く活かせていなかったということだ。
得た知識は、確実にできるようにするための練習が必須!
子どもの時、休日に父親がキャッチボールの相手をしてくれることがあった。
普段は怖い父親も、一緒にスポーツを楽しんでいる時は安心して接することができた。
ある時、父親がナックルボールを投げた。
目の前でボールが急降下する変化球だ。
当然まだ小学生だった僕は感動して、急いで父親に投げ方を教えてもらった。
分かりやすい説明のおかげで、頭の中で投げ方の理解はできた。
ここで皆さんも自分に置き換えて考えてほしい。
やり方は頭の中で分かった。
さあ、この状態で教わった通りの投げ方で投げてみたとしよう。
いきなり大成功で終わる自信はあるだろうか。
ちなみに僕は大失敗だった笑
教わった通りに投げてみたはずなのに、全くボールは落ちなかった。
これは皆さんも経験則で分かると思う。
つまり、理屈は分かっても、実際にできるかどうかは話は別だ。
これは勉強でも同じだ。
テストの点数がなかなか上がらない我が子に、「授業ちゃんと分かっている?」と聞くと、多くの生徒が「分かっている」と答える。
授業内容はきちんと理解できているのに、なぜか点数が上がらない。
不思議に思う保護者もいる。
これは決して子どもが本当は理解できていないのに理解できている、と見栄をはっているわけではない。
授業で言われた内容を理解することはできているのだ。
ではなぜ点数に反映されないのか。理由は簡単だ。
せっかく頭の中で覚えたことを、確実に忘れない知識に変えるだけの復習と反復が足りていないだけだ。
どれだけ分かりやすい授業だったとしてもたった一度だけ聞いた内容を全く復習しないまま、ずっと忘れないなんてできるはずがない。
それでなくても人は忘れる生き物だ。
よく言われることだが、授業内容定着させるためには、その倍は復習に時間をかけるべきだというのはあながち間違っていない。
残念ながら、人の頭は一回聞いたことを決して忘れないなんて都合の良い構造になっていない。
身につけたことを忘れないようにする努力も必要ということだ。
とにかく反復練習!
アニメのスラムダンクで、主人公でバスケットボール素人の桜木花道がゴール下での武器を手に入れるべく、シューティング2万回練習を課されるシーンがある。
本当に物事を短期間でできるようにしたいなら、これくらいの非凡な努力ができるかどうかを語る、非常に勉強になる場面だと思う。
物事を覚えられない、と言った生徒に、じゃあ何回くらい書いて練習したの?と聞くと、5回とか10回といった返答が平気で返ってくる。
上の練習回数に比べれば、5回や10回程度ではやった内にも入らない。
つまりこれくらいで良いだろうという多くの人が持つ基準は低すぎるということだ。
やっていないに等しい状況でも簡単に諦め、すぐに自分はできないと決めつけてしまう。
完全に余談だが、こうした人にはジャンプコミックスをぜひとも手にとってもらいたい。
逆に2万回やって、それでも上達できないなら、その時ようやく「自分には無理だ」と決めつければいい。
これも、投げ方やフォームを説明され、頭の中で理解できたとしても、実際できるかどうかは話が別だ。
理屈で分かったことは、体にも覚えさせないといけない。
まとめ~知識を「できる」変える!~
冒頭でも述べたように、僕は知識だけは豊富な頭でっかちな人間だった。
しかし僕のように、行動力が足りていないことで損をしている人はきっとたくさんいるはずだ。
結論は結局根性論に落ち着くが、やはり行動できるかどうかが全てだと思う。
将来を見据え、投資の勉強をした後、実際に投資をした人はそれくらいいるだろうか。
ダイエットすると決意し、決意した日から行動に移せる人がどれくらいいるだろうか。
スキルを上げ、人生を豊かにするなら、インプットでとどまるのではなく、ぜひともアウトプットまでがワンセットだと心得たい。
そうすることでできる事も同時に増え、人生がより豊かになることは自明だ。
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