会社の研修で、ことあるごとに「自責」と「他責」について取り上げられます。
この「他責」はいけない、「自責の発想」を持つことが大切だ、と教わります。
自責とは、何か問題が起こった時、それを良い意味で自分の中に原因があると考える発想。
他責はその逆で、何か問題が起こった時、自分は何も悪くない、自分以外に原因がある、と考える発想です。
もちろん自責癖を持つことが大切ということには概ね賛同できるのですが、一方やりすぎもよくない感じています。
何でも自分の責任に置き換えると身をほろぼす!
管理職を勤めて3年目の頃の話です。
そもそも管理職とは、そこっで取り仕切る現場の全責任を担わなければなりません。
何か問題が起こった時、それが直接的に自分が問題で起こったことではないとしても、その責任をとるのは当然管理職です。
仮に、自分の部下が何か問題を起こしたとしましょう。
この時に管理職がどう考えるかは非常に重要です。
もちろん一番いけないのはその問題を起こした部下かもしれません。
しかし一方的に「問題起こしたのは君なのだから君が悪い」と結論づけてしまえばそこまでです。
自責癖のある人は、「部下に問題を起こさせてしまった自分に原因がある」こんな風に考えられます。
こじつけのように自分の中の原因を探ることで、自らの成長につなげることもできます。
昔の僕はこのように考え、行動していました。
結果として、心身ともに大きく成長できたと思います。
しかし、同時に心が壊れかけました。
当然仕事をしていると、小さなことから大きなことまで日常的にトラブルはつきものです。
思えば何も問題が起こらない、平和な一日が流れることの方が少ないです。
しかし小さなことも含めていちいち起こる問題点の全てを自分の責任に置き換えているときりがありません。
一つひとつのことは小さくても、積み重なると膨大な量になります。
その膨大な量の問題を全て自分の責任に置き換えていると、身が持ちません。
こんな問題ばかり起こして自分はダメな奴だ、、、なんて本気で思っていました。
この時に、自責も大切だが、心が壊れるまで自分を追い込んではいけない、ということにも気づきました。
何かの記事でも書きましたが、やはりバランスが大切です。
やりすぎは後輩や部下の成長をも妨げる!
そしてこのような考え方でもう一つよろしくないのが、回りで働く後輩や部下が育たないという難点です。
部下が起こした問題も、問題を起こさせた自分が悪い。だから自分で尻拭いをする。
このような対応ばかりしていたので、部下によっては「尻拭いも含めて全部やってもらえてラッキー」のように思われていました。
しかし時には、当事者に責任をもって解決させるサポートを行うことも必要です。
そうしたこともできていなかったので、全て自分で抱える羽目になっていました。
しんどいことは全部自分がこなし、しかも周りも成長しない。ひたすら悪循環でした。
こんな毎日だったので、本当に振り返っても心が壊れて当然ですね。
第3の発想!「事責」の発想!
そこで気づいたことは、時にこの「事責」の発想を持つことです。
例えば地震が起こったとしましょう。
この地震が原因で、自分の住む家が損壊したとします。
じゃあ家が損壊したのは誰のせいですか?
もちろん誰のせいでもありません。
原因は地震です。
もちろん地震に耐えられる強度の家にできていなかったなど、無理矢理自分や誰かのせいにすることもできるかもしれませんが、普通はそんな風には考えないですよね。
悪いのは地震。そのように考えるはずです。
このように、自分も含めた人のせいにするのではなく、文字通り起こった物事のせいにするのが「事責」の発想です。
誰も傷つけず、また起こったことに対して冷静に考えて対処ができるため、この考え方に切り替えることができるようになってから劇的に心が楽になりました。
まとめ
まず何か問題が起こった時、「他責」の発想は論外ですが、「自責」と「事責」に仕分けることが大切です。
もちろん何でもかんでも「事責」にしていると、自らを省みなくなるので、同じミスを繰り返す可能性があります。
明らかに自分に落ち度がある時は「自責」、そうでなければ「事責」とざっくりルールを決めておくといいかもしれませんね。
いずれにしても、自分を追い詰めすぎないようにだけは注意して下さい。
人間は思っている以上に脆く、壊れやすい生き物です。
壊れる前にしっかりメンテナンスしてあげることも重要です。
おいしいものを食べて、今日も頑張りましょう。
僕もプロテイン飲んで頑張ります☆
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